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プロダクション・デシネ☆◇☆110弾。
インドネシアが生んだ脅威の22歳による衝撃のデビュー作。全編、キラキラ度マックスのサニー・ポップスの応酬です。大いに大いに大いに驚いて下さい。これはホントにすごい才能です、「なんですか、これは？」って言いたくなります...。

22歳と言う若さも驚き。インドネシアはジャカルタ出身の男性SSW、ダリル・ウェジーのデビュー作『メイズ・オブ・フィアーズ』は、衝撃的なまでにポジティブでキラキラしたサンシャイン・ポップス/インディポップの名曲だけがギッシリ詰まった大傑作です。ここまで王道だと、赤面するヒマもないです...、ホント。

1970年代の音楽が好きだったと言う両親の影響で音楽を聴き始め、90年代のMTVを観て育ったダリル・ウェジー。高校生の頃にMTVで知り得た名曲達のカセット集めに熱中した結果生み出されたのが本作『メイズ・オブ・フィアーズ』です。ザ・ビートルズ、ビーチ・ボーイズ、フリー・デザインなどの60年代の名グループ達のエッセンスと、やや後追いながらも熱中した、カーディガンズ、ウィーザー、ハイ・ラマズ、ソンドレ・ラルケ、ライトニング・シーズに、プロダクション・デシネでもお馴染みの、自国のインディスター、ホワイト・シューズ・アンド・ザ・カップルズ・カンパニーなどの現在の名バンド達からの影響を、自らのフィルターを通して紡ぎ出したのがこのデビュー作です。

本作は、全編が英語詞で歌われる王道のアコースティック・ポップ/ギターポップ的な作品ですが、とにかくそのソングライティングのセンスの良さが圧倒的過ぎます。クセの無い彼の歌声も爽やかで、それは、小気味よいストリングスを交えて爽快に、キャッチーに駆け抜けるオープニング曲「01. イマジナリー・ヒル」を聴けば、誰もが納得でしょう。続く、堂々とそのメロディの良さだけで勝負できる名曲「02. オートマチック・ハイ」、タイトル曲「03. メイズ・オブ・フィアーズ」も素晴らしいですが、優しい歌心が心に沁みる弾き語りの「07. ウォルフィー」、「09. ファンタサイジング」など、正直、どこを聴いても素晴らしいメロディ、歌心だけが飛び出す脅威の1枚です。

マットな質感の上質紙を使った紙ジャケ仕様です。ジャケットのデザインは日本盤独自の物となります。

恐らく、90年代の初頭の最上質のギターポップ、インディポップ的なサウンドに惹かれる方なら確実にKOされる内容でしょう...。さらに、1960年代のサンシャインポップ、ソフトロック、ハーモニーポップなんてキーワードでも十二分のクオリティと言い切れます。

ほんと、初めて聴いたときは、思いっきりショックでした。(mm)

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